一の酉が終った翌日のこと、十和田の冨永女将から電話があった。「うちに贈り物の本が届いてるわよ、あなたが書いてる「浅草」の《つれづれの記》に興味があって載せたんだって」?なんて物好きなことを……頂いた本にビックリ、〝ギョロ […]
続きを読む田中けんじ|あさくさ「つれづれの記」
つれづれの記<第14回>田中けんじ|月刊浅草ウェブ
歴史と現実の狭間には、時に思わぬ時代を垣間見る。食のプロから料理好きまで、今や全国に知られる合羽橋道具街。その一角に、忘却の呼称「堂前」があ375年前、その地に江戸屈指の大伽藍「浅草三十三間堂」が威容を誇っていた。三代将 […]
続きを読むつれづれの記<第13回>田中けんじ|月刊浅草ウェブ
泰然自若、古来より人々を魅了し、日本人の心を代弁する富士山。芙蓉峰に挑んだのが18歳の夏。黄昏時に富士吉田口から登り山小屋で仮眠。日の出に合わせて山頂をめざした。天空が白みはじめ雲がざわめく、〝一閃〟神々しい御来光に身が […]
続きを読むつれづれの記<第12回>田中けんじ|月刊浅草ウェブ
額に汗して〝エッチラホッチラ〟リヤカーの絵瓶が揺れている。街頭に絵を描いて十五年、アーチやサインポール、シャッター壁画と百枚近くになっている。「何んのため?」勿論食わんがため、まして絵が好き、そして生きる実感達成の一時( […]
続きを読むつれづれの記<第11回>田中けんじ|月刊浅草ウェブ
隅田河岸橋場通り、見上げれば橋場渓谷と呼ばれるマンション群。人影は寂しくも浅草への車の流れは忙せわしない……。区の人口三分の一が住む北部地域はこれまで開発の手が入らず、交通不便も相俟って台東区のチベットと揶揄されることも […]
続きを読むつれづれの記<第10回>田中けんじ|月刊浅草ウェブ
伝法院通り鎮護堂前「酒井好古堂」は仲見世に本店を構える明治3年創業の美術商である。シャッターに浮世絵を制作する北斎漫画の依頼があり、版木を彫る職人を描いた。工房の壁に葛飾北斎の冨嶽三十六景『凱風快晴』。凹凸画面に隙間とい […]
続きを読むつれづれの記<第9回>田中けんじ|月刊浅草ウェブ
「なんて情緒があるの・・・」少女のように瞳を輝かせる小祝(こいわい)さんは父島で女酋長と呼ばれている。「小笠原の人たちは「鬼灯(ホオズキ)」知らないのよ、見せてあげたいなぁ・・・」戦前、小笠原諸島父島に生まれ太平洋戦争で […]
続きを読むつれづれの記<第8回>田中けんじ|月刊浅草ウェブ
《人世は一喜一憂・・・。》 7月16日昼のNHKニュース。西洋美術館世界遺産推進協議会委員、石山和幸氏の生々しい声が届く。「トルコイスタンブールのホテルにいます。深夜から戦闘機が低空を飛び爆発音が響きます。世界遺産国際会 […]
続きを読むつれづれの記<第7回>田中けんじ|月刊浅草ウェブ
2006年、アメ横で水産会社を営む石山和幸さんは親しい野原さんらとフランス旅行。パリのホテルで現地の新聞を見て驚いた。思いもよらぬ「TAITO」の横文字が踊っている!仏政府が我が町上野公園にある「ル・コルビジェ設計の美術 […]
続きを読むつれづれの記<第6回>田中けんじ|月刊浅草ウェブ
3 月中旬、囲碁の歴史の中で最強の一人と云われる李世(イセ)ドル九段が、人工知能〈アルファ碁に圧倒された〉。最後の砦を切り崩したAIを創り出したのも人間だから妙な納得もあるが、この結果は人類に挑戦する脳科学の序章に他なら […]
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