「女の花道」心と表現<第14回>熊澤南水|月刊浅草ウェブ

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月刊浅草ウェブ

「今朝は、氷点下8度だったんですよ。大丈夫でしたか?」
長野県上田駅前のホテルで、眼を覚ました私に、今日の主催者Nさんからの電話である。
どんな地方へ行っても、ホテルの中は快適空間、暑い寒いは外へ出て見て初めて体感するので、部屋の中では全く実感が無い。
平成29年1月23日㈪、この日上田市の文化施設「サントミューゼ」の小ホールで、「お吟さま」が上演される。
昨年10月に、カメリアホールまで を運んで下さったNさんは、何んとかこの舞台を仲間の婦人達、強いては上田市の人達にも見て貰いたいと、直ちに協力者を募って「実行委員会」を立ちあげたのが11月、チラシ作りに着手し、僅か1ヶ月 らずで300席を埋めて待っていて下さったのである。
農家の主婦ではあるが、彼女は主に花卉を中心に栽培、数年前からは直売所の運営にも携わり、 多忙な日々を るスーパーウーマンでもある。彼女のお力添えでこれまでにも、長野県内各地での公演のチャンスを貰っていたが、ここ7・8年人集めの難しさを実感してか、その機に恵まれて居なかった。
その女ひとの心に火を付けたのが「お吟さま」であった。

>次ページ「それだけでも頑張ってきた甲斐があったと自負している。」

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