「天健」“天健に行きたいから、浅草・六区へ”。全国にファンを持つ、大迫力のかき揚げ!<第22回>まい子のぶらり散歩。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
大人気のかき揚げ定食

“ところでまい子さん、まさか一人で全部たいらげたの?!”ですって?・・・いえいえ、いくら私が食いしん坊でも、それはさすがに(笑)。なんたって、若い男性でも満腹・大満足!というボリューム感なのですから。でも、心配はご無用。食べきれなかった分は、きれいに箱詰めし、丁寧にタレまで継ぎ足して、快くお土産用に持たせて下さいました。衛生上の問題等からお持ち帰り不可の飲食店も増えている昨今、“食べ残すのが申し訳なくて”と、つい躊躇してしまいがちな小食の女性やご年配の方も、安心してご来店下さい。

この日最初のお客様は、福島からの常連さん。はるばる青森から、車いすで度々訪れて下さる方もいらっしゃるそう。他にも、天健には遠方からのお客様がいっぱいです。それはきっと、料理の腕は言わずもがな、店主・吉田栄吉さん(78)のお人柄ゆえなのでしょう。来客の絶えない中、天婦羅を揚げる手を休めることなく、嫌な顔ひとつせずカウンター越しにインタビューに答えて下さいました。決して口数が多くはないけれど、素朴なあたたかさが伝わって来ます。実は、もっとお聞きしたいことが色々あったのですが(笑)、お話を伺っているうちに、“沢山の質問はもう、必要ないな”という気持ちに、自然となってゆきました。天健の魅力は、食材の産地がどうの、技法がどうの、というところにあるのではない。余計なうんちくは、一切不要。吉田さんの誠実な仕事と、この味と、長年にわたって遠路遥々訪れて下さるお客様たち。それらが、すべてを物語っているな、と素直に思えたのでした。

『浅草に行くなら、寄りたい店』ではなく、『天健に行きたいから、浅草へ』。天健とは、つまり、そういう店なのですね!

(「月刊浅草」編集人 高橋まい子)

追記:「天健」は、残念ながら閉店いたしました。全国からのお客様のみならず、六区の芸人たちにも愛された浅草らしいお店を、記憶にとどめていただければと思います。

※掲載写真の無断使用を固く禁じます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

公式月刊浅草ウェブ|メールマガジン登録

【登録時間わずか1分】

公式月刊浅草ウェブでは、浅草の文化芸能を知りたい方へ毎月1回メールマガジンを配信させて頂きます。

ご興味ある方はぜひご登録よろしくお願いします!

※記入項目は3項目(メールアドレス・お住まい・ご興味持った理由)

※クリックしますとGoogle Formへジャンプします。

個人情報の取り扱い・プライバシーポリシーをご確認下さい。


メールマガジンご登録はこちらです