「北帰行…?」心と表現<第10回>熊澤南水|月刊浅草ウェブ

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熊澤南水, 月刊浅草ウェブ

11年ぶりの北海道公演が実現した。
9月10日、暦の上では220日と云う事で、収穫前の荒天が予想される。
紋別オホーツク空港は、全日空が1日1往復しか飛ばないローカル空港だが、この日は満席だった。9月に入って立て続けに台風が発生し、一時は3っつも重なって、私はもとより主催者を心配させたが、合い間を縫うように無事現地に着く事が出来たのである。
羽田から僅か2時15間分の空の旅、ロビーで懐かしい顔ぶれが揃って出迎えて下さり、しばし再開を喜び合った。車に乗り込み途中のレストランに立寄って、少し遅目の昼食となった。さすが地元産のほたてのフライは絶品である。
北海道に初めて足を運んだのは20年程前、佐呂間に住む女性と沖縄で出逢ったのが切っ掛けだった。沖縄の大学に通っていたお嬢さんに逢いにいらして、たまたま北谷で開催されていた私の公演に、足を運んで下さったのである。終演後の懇親会で、興奮覚め遣らぬ面持ちで、彼女が問いかけて来た。
「南水さん、北海道へは…?」
「いいえ、まだ一度も。」
「じゃ、私に任せて!第一回は是非佐呂間で…ね。」
有言実行、帰郷後直ちに友人知人と相談し、実行委員会を立ちあげたのである。
その佐呂間公演を皮切りに、口込みで枝葉が延び、紋別、網走、稚内、帯広、札幌、枝幸と、北の大地に「南水ひとり語り」の輪が広がっていったのである。

>次ページ「〝一期一会〟旅の妙味とは正にこれである!」

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