私が鎌倉の川端先生宅を訪問したのは、昭和45年の2月、北風の寒い日でした。浅草誌の題字を先生に依頼して、先生より「書けました」と電話を戴き、約束の時間を決めての鎌倉訪問。「浅草誌の看板に、ぜひ川端先生に「浅草」の題字を執筆していただけませんか」と当時の雷おこしの正木さんと私で図々しく、面識もない川端先生にお願いしたことでした。川端邸の庭は、自然そのままで、人工的手入れはなされず、先生の人柄そのままの庭の景色が印象強く残っています。
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