2月の木馬亭では、朝食はちゃんと食べましょうと話した。
14日はバレンタインデイだったので、チョコレートを贈ったり贈られたりするでしょうが、量は沢山でなく、ちょこっとでいいそうです、といった。
文部科学省の学力調査によると、朝食抜きの児童は正答率が40%低かったという結果となっている。厚生労働省の調査は生活習慣についてである。国立がん研究センターや大阪大学の付属病院などが 1995年から2010年までに45歳〜74歳(調査開始時)の男女 8万人の追跡調査を行った。このように大規模で長期にわたり、特定の地域や集団を調査するのを「コホート研究」といっている。朝食の摂取回数で4群に分け、毎日摂る群を100とした場合、週に5 〜6回は110、3〜4回が122、0〜 2回が136ときれいな相関関係が明らかになった。毎日食事を摂る人にくらべて0〜2回の人は、脳内出血のリスクが36%高いということである。
脳出血の主な原因は、血圧が高いことである。朝、目がさめると血圧は上昇する。朝食を摂らないと、空腹感などでさらに血圧は上昇する。朝食を抜くと、肥満や糖尿病のリスクを上昇させるし、午前中の集中力を欠くことになって、仕事の能率は下がってしまう。必ずしも御飯でなくてもいいわけで、パンや麺類、あるいはたとえ牛乳一杯でも胃に入れるということが大切になってくる。
寒い季節は、脳梗塞にも注意が必要である。朝食との相関関係は、くも膜下出血、虚血性心患と共に無いとの結果が出ているが、居酒屋やスナックなどから酔って出てきた時、急激な温度変化で血管に負担がかかり、リスクがぐんと高まることになる。身体の片側がしびれる、物が二重に見える、一時的に食べ物が飲みこめなくなる、呂律が回らなくなる、といった症状に気がついたら、すぐに救急車を呼んでもらって病院へ搬送してもらうことが肝要となる。脳の血管が90%以上詰まると脳梗塞、心臓の血管が75%以上詰まると心筋梗塞のリスクがそれぞれ高まることになる。統計では脳梗塞で死亡する人は年に6万6千人、心筋梗塞で死亡する人は4万人である。自覚症状がないため、40歳代では3人に1人、50歳代では2人に1 人、60歳以上は10人のうち8人が隠れ脳梗塞の疑いがあるとされている。脳梗塞の危険度チェック項目がある。このうち6項目以上該当する場合は要注意となっている。
- 60歳以上である
- 高血圧である
- 脂質異常症である
- 糖尿病である
- 家族や親戚に脳卒中にかか った人がいる
- 脈が乱れることがよくある
- 太っている
- お酒をたくさん飲む
- たばこを吸う
- 運動不足である
- ストレスがたまっている
- ゆっくり休めない
- 完璧主義である
- 味つけの濃いものが好き
- 味見をせずに調味料をかけることが多い
- 脂っこいものが好き
- 果物を食べることが少ない
- 野菜をあまり食べない。
一日は24時間だが、12時間のうちで一番貴重なというか宝物のような時間は一体何時であろうか。9時である。「宝くじ」。