「箱長」日本家屋にもマンションにも!幅広い層に愛される桐工芸品<第20回>まい子のぶらり散歩。

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何といっても特徴的なのは、製品に施された美しい装飾。縁起物や動植物等の可憐なモチーフが色とりどりにちりばめられています。これは、彫刻・彩色した図柄に着物地を木目込んでゆく「桐木目込み細工」という技法で、全国でただ一軒、箱長だけのオリジナル。2代目の発案をベースに試行錯誤を重ね、宮田さんが完成させました。華やかでありながらどこかシックな雰囲気は、日本家屋にもマンションにも、違和感なく溶け込みます。
デザインから仕上げまで、一つの製品を一人の職人が手掛けるため、個々の職人の持ち味が色濃く表れているのも、箱長製品の大きな魅力。
「全部自分でやらなきゃ気が済まないのが、職人ですから(笑)。作り手の感性もお客様の感性も十人十色、色々あっていいんじゃないかと。」
自らも職人だけに、作り手の気持にとても理解のある宮田さんです。
現在は、4代目である息子の健司さんに店を任せ、自らは会長職に就いていますが、もうひとつの大切な仕事、浅草オレンジ通り商店街振興組合の理事長としても精力的に活動し、多忙な日々を送っています。

オレンジ通りは、雷門通りと伝法院通りを約500mに渡って結ぶ、浅草公会堂前の活気あふれる商店街。新鮮なカタカナ名前で異彩を放っていますが、実は老舗が多く立ち並ぶ、歴史ある通りなのです。
「優れた手仕事の店が揃っているので、理事長に就任した時から、この通を“職人の通り”にするのが夢でした。ただ品物を売るだけではなく、最後まで責任を持ってメンテナンスするという手仕事ならではの良さを、広くお客様に伝えてゆければと思います。」
そんなオレンジ通りの魅力を積極的にアピールすべく、宮田さんは様々な取り組みを始めました。
マスコットキャラクター作りも、その一環。オレンジ色の手のひらをかたどった「オレンテくん」は、職人の手仕事を象徴しているそうです。
東北三大祭りに数えられる「秋田竿燈まつり」を浅草へ招いたことも、大きな成果のひとつ。以前、秋田でお世話になった恩人との再会をきっかけに実現した出張竿燈は評判を呼び、今年で7回を数えるオレンジ通りの名物行事となりました。 
「思いを形にするために大切なのは、リーダー自らが率先して動くこと。私ほど役所に足を運んでいる理事長は、そういないと思うよ(笑)。」
オレンジ通りの成功例は、浅草全体の活性化への、大きなヒントともなりそうです。

「どの店にも共通する課題ですが、やはり我々の世代と若い世代とでは、考え方も好みも、大きく違う。意見交換とかぶつかり合いとか、多々あるとは思いますが、時流にマッチした上手な世代交代が出来れば、新旧の感性が融合し、良い形で伝統を未来に繋いでゆけると思います。」と、宮田さん。
オレンテくんのもと、皆で手と手を繋ぎ、力を合わせて手仕事の未来、オレンジ通りの未来、そして浅草の未来までも、明るく元気なオレンジ色に染め上げて下さいね!

(「月刊浅草」編集人 高橋まい子)

※掲載写真の無断使用を固く禁じます。

 

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