3 月中旬、囲碁の歴史の中で最強の一人と云われる李世(イセ)ドル九段が、人工知能〈アルファ碁に圧倒された〉。最後の砦を切り崩したAIを創り出したのも人間だから妙な納得もあるが、この結果は人類に挑戦する脳科学の序章に他ならない。
ー米IBMの「AI」が1997年にチェスチャンピオンを破り、2011年IBMの「ワトソン」がクイズ番組で人間チャンピオンに勝ち、2014年には将棋のトップ棋士に勝てるように目標を立てたが、人工知能は大方の予想に反し、著しい進化を遂げていたのである。米グーグルの天才科学者ジェフ・ディーン(47)が2011年人間の脳をモデルに開発した「ディープラーニング」(深層学習)の〈アルファ碁〉が5番勝負で、局面ごとに形成を的確に分析、囲碁ファンの前で4勝1敗と突き崩した。ようやく九段が勝利したら〝勝った勝った〟とAIを駆遂したかのはしゃぎよう・・・もしかして?私はこの結果に懐疑的だ。人工知能の実力は棋士の底を見越した全勝だったのでは?4戦目が良く出来た筋書き。「ばれないようにわざと負ける」学習も身につけて「人間のやる気を削がない」余裕の敗戦ではなかったか。囲碁千年以上の歴史を覆したAI君のにんまり(^^)が目に浮かぶー。
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